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KDDI総合研究所×ゲイト | スマート漁業の実現に向けて三重県で実証実験

KDDI総合研究所×ゲイト | スマート漁業の実現に向けて三重県で実証実験

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株式会社ゲイトと株式会社KDDI総合研究所は、ICTの活用による漁業の効率化を目指したスマート漁業の実現に向けて、共同で検討・実証実験に取り組むこととなった。本年4月より、三重県尾鷲市須賀利町のゲイト漁場(定置網)において、スマートブイによる水温データ測定やカメラブイによる水中撮影等の実験を開始している。

KDDI総合研究所は、センサーや通信機能を搭載したスマートブイを用いて、センサーデータや気象データから漁獲量の予測を実現し、これまで漁師の勘や経験に頼っていた漁業の効率化を目指したスマート漁業の研究に取り組んでいる。これまでに、2016年から宮城県石巻湾漁場(宮城県東松島市)において実証実験を開始するとともに(注1)、2018年には従来のスマートブイと比較して大幅に軽量化・省電力化した新型スマートブイを開発し、石巻湾漁場において新型スマートブイを用いた実験を進めてきた(注2)。

※同研究の一部は、総務省戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)「局所的海洋データを活用した漁業の効率化の研究開発」(注3)の一環として進めている。

ゲイトは、東京都内で居酒屋「かざくら」「くろきん」など9店舗を展開しているが、高齢化・後継者不足が進む漁業の現状に危機感を持ち、生産地を活性化したいとの思いから、自ら漁業に取り組むこととし、2018年より三重県尾鷲市須賀利町において定置網漁を開始した。県外の企業が漁協の組合員となり、共同漁業権内で定置網漁に取り組むこと自体が日本で初めての事例。また、本年5月より、三重県熊野市甫母町においても現地漁協の組合員となり、休漁していた超小型定置網漁の操業を開始し、自社加工、自社物流と組み合わせた垂直統合の新しい流通モデルを構築している。

KDDI総合研究所におけるこれまでの取り組みに関しては、漁獲量予測実現に向けたデータの拡充や分析精度の向上、応用範囲の拡大などのため、実証実験場所を増やすことが一つの課題となっていた。このような中で、漁業を効率化・活性化したいというゲイトとKDDI総合研究所が目指す方向性が一致し、共同で実証実験を行うことに合意した。KDDI総合研究所は、スマートブイをはじめとする実験機材の提供やデータ分析などを行うとともに、ゲイトは、漁場でのスマートブイ設置やメンテナンス作業、漁獲量データの提供などを行い、協力して実験を進める。すでに実験を開始している尾鷲市須賀利町に加えて、熊野市甫母町のゲイト漁場においても実験を行う。今後、同実証実験を通して漁獲量予測による漁業の効率化を図るとともに、スマートブイに搭載された加速度センサーを利用した波高推定実験など、漁業作業の安全性向上に寄与する検討・検証なども進めていく予定という。

(注1)スマートブイを用いたスマート漁業実証実験を開始(2016年10月18日)

(注2)スマート漁業の実現に向けた新型スマートブイを開発(2018年6月19日)

(注3)スマート漁業の研究は、総務省戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)の「局所的海洋データを活用した漁業の効率化の研究開発」の一環として、独立行政法人国立高等専門学校機構 仙台高等専門学校、および学校法人 早稲田大学と共同で実施している。

※関連リンク:プレスリリース

(eiicon編集部)

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