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セコムグループ×慶大・東大|機械学習を利用したデータセンター設備の異常検知、運転支援技術確立を目指して連携――実証実験を開始

セコムグループ×慶大・東大|機械学習を利用したデータセンター設備の異常検知、運転支援技術確立を目指して連携――実証実験を開始

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株式会社アット東京、慶應義塾大学 理工学部情報工学科の松谷宏紀研究室、国立大学法人東京大学大学院 情報理工学系研究科システム情報第8研究室の近藤正章准教授、セコム株式会社は、アット東京のデータセンターにおいて、機械学習を利用したデータセンター設備の異常検知、および運転支援技術確立を目的に、共同で実証実験を開始すると発表した。

取り組みの背景

セコムグループのBPO・ICT事業を担うアット東京は、社会を支える重要インフラであるデータセンターを24時間365日、安定稼働させ、顧客のビジネスをサポートしている企業だ。また、慶應義塾大学と東京大学は、IoTデバイス上で動作し、教師データを必要としないリアルタイム性の高い異常検知技術を研究している。一方セコムは、複数の時系列データを総合的に分析することで、中長期的なトレンドの変化を検知する技術を研究し、設備監視・見守りなどの様々な分野への応用を目指している。

この四者は、これまでデータセンター設備から収集されたデータの分析に、約1年間にわたり取り組んできた。その結果、従来の閾値監視では難しい、設備故障につながる可能性のある異常の早期検知や、データセンター利用者による機器設置に伴う環境変化の発見などに、各組織の技術は一定の効果があることが確認されたという。

今回、異常検知及び変化検知に関する要素技術の確立および、これらの技術を故障の予兆検知などに応用した設備の運転支援技術の実用化を目指し、産学が連携して実証実験に取り組んでいくこととなった。同実証実験では、データセンターを対象として、高い信頼性を必要とするサービスに適用可能な機械学習技術に関する検証を行う。そして、将来的には、データセンター以外にも適用範囲を拡大するなど、さらなる検討を進めていくという。

実証実験の概要

今回の実証実験では、以下の図に示すように、アット東京で運用しているデータセンター内の設備稼働状況をモニタリング可能なシステム(DCIMシステム)から得られたデータおよび、慶應義塾大学と東京大学が研究している、(1)IoTデバイスから得られたデータ及び異常検知結果を、セコムが研究している (2)中長期的なトレンドの変化検知技術を利用して総合的に分析することで、データセンターの効率的な設備運用を目指すものだ。

具体的には、アット東京の設備稼働状況に関するデータを収集し、機械学習技術を用いて分析することで、

1.データセンターの設備故障につながる可能性のある異常検知技術の確立と適用範囲の拡大

2. 異常検知技術を応用したデータセンター内の環境変化予測を活用した、空調設備をはじめとする各種設備の運転支援技術の確立

を行い、データセンターサービスの品質と信頼性のさらなる向上を目指す。

なお、機械学習技術の発展は著しく、様々な手法が研究されているが、異常検知や変化検知の技術を、高い信頼性が求められるサービスに応用する場合は、学習済みの機械学習モデルの解釈(何を根拠に判断したのか)や、検知性能の改善(結果の正誤情報の学習済みモデルへのフィードバック)に関する課題への考慮が必要となる。同実証実験では、これらの課題にも取り組む。

各組織の役割

<アット東京(セコムグループ)>

異常・変化検知技術の適用と同時に、異常・変化の正誤情報を収集することで、設備の運用保守の効率化を検証する。

<慶應義塾大学、東京大学>

IoTデバイス上で異常をリアルタイムに検知するアルゴリズムを研究開発する。

<セコム>

必要に応じて変化の正誤情報を利用可能な中長期的なトレンドの変化検知アルゴリズムを研究開発する。

※関連リンク:プレスリリース

(eiicon編集部)

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