アラヤ×モルフォ ｜ エッジAIを加速させるAIモデル自動圧縮ソフト「Pressai」を共同開発

株式会社アラヤと株式会社モルフォは、業務提携契約を締結し、AIモデル（ニューラルネットワーク）の自動圧縮ソフトウェア『Pressai（プレッサイ）』（CPU版）を共同で開発することを発表した。

同ソフトウェアは、2020年3月リリース予定。エッジAIの実現を加速させるため、自動車、スマホ、家電、セキュリティカメラ、ドローン、ロボットなどの業界に向けたビジネス展開において、両社は密に連携していくという。

背景

近年、ディープラーニング技術の普及にあたり、「エッジAI」が大きな注目を集めている。自動車やモバイル機器、組み込み機器、各種センサー等のエッジデバイス上に高性能なAI（人工知能）/ディープラーニングモデルを実装して、よりリアルタイム・高速な推論処理を行うことが期待されている。

Pressaiについて

Pressaiは、元のAIモデルと同水準の精度を維持したまま、演算量を最大で約1/30に圧縮し、チップへの実装プロセスまでを自動化する、エッジAI実現のためのソフトウェア。Pressaiの圧縮技術には、アラヤの独自手法をはじめ、複数の手法が組み込まれている。圧縮の後段では、モルフォのディープラーニング推論エンジンSoftNeuro®を利用してCPU処理最適化を行う。これにより、圧縮や実装の工程自動化による開発・作業時間の短縮や、エッジデバイス上でのより高速かつ低消費電力な動作を実現し、エッジAIの実用化を強力にサポートする。

Pressaiの顧客窓口はアラヤが行い、顧客個別のコンサルティングやカスタマイズなどにも対応していくという。

アラヤの圧縮技術

アラヤ独自の特許技術であり、元のAIモデルと同水準の精度を維持したまま、演算量を最大で約1/30 にまで圧縮することができる。画像認識などに用いられている様々な畳み込みニューラルネットワーク（CNN）に対して圧縮効果が期待できる。

モルフォのディープラーニング推論エンジン - SoftNeuro

SoftNeuro®はモルフォが開発した世界最速級のディープラーニング推論エンジンであり、様々なディープラーニング・フレームワークを用いて行われた学習結果を活用し、多くの環境上で極めて高速に動作する。汎用的な推論エンジンとして、画像認識に限らず、音声認識やテキスト解析等にも利用可能。また、様々なプラットフォームに応じた最適化への取り組みにより、学習結果を広範な動作プラットフォームへ展開することが容易になっているという。

＜株式会社アラヤについて＞

アラヤは、「ディープラーニング」を用いた画像認識において高い技術力を有している。また、「エッジAI」領域に関して、独自の圧縮技術により、AIのデバイスへの搭載を実現する。さらに、ドローンやロボットが自律的に動く「自律AI」の開発も進めている。

＜株式会社モルフォについて＞

モルフォは、「画像処理技術／AI（人工知能）技術」の研究開発主導型企業。高度な「画像処理技術」を組み込みソフトウェアとして、国内外のスマートフォン市場、放送局やポストプロダクションを中心にグローバルに展開している。また、カメラが捉えた画像情報をデバイスやクラウドに集約し解析する、AIを駆使した「画像認識技術」を、車載機器からファクトリーオートメーション、医療分野へ提供するなど、様々なイノベーションを先進のイメージング・テクノロジーで実現している。

※関連リンク：プレスリリース

（eiicon編集部）