【住友商事×Osaka Metro】 鉄道トンネル内5G基地局シェアリングの実証実験を開始
5Gは、超高速・大容量・低遅延の通信を実現する次世代通信技術であり、モビリティ分野や医療分野など、さまざまな産業での活用が期待されている。一方、周波数の特性上、4Gと比較してより多くの基地局の設置が必要で、現在は関東においても特に地上での基地局整備が先行している。将来的に全国で5Gサービスが展開されるためには、その他の地域や地下へも着実に基地局を整備する必要がある。
これらの現状をふまえ、Osaka Metroと住友商事は、本実証実験において、御堂筋線なんば駅と心斎橋駅の間の鉄道トンネルおよび駅構内などに5G基地局を設置し、複数の携帯電話事業者向けに基地局シェアリングを行う。高低差などによって電波が遮断されやすい鉄道トンネルにおいて、基地局間の接続性を検証するほか、車内や駅構内の映像を5Gでリアルタイムに伝送し、防犯や混雑状況の把握に活用することが可能かを検証する。
各社の役割分担と展望
Osaka Metroは基地局の設置場所の提供、ラックや電源、光ファイバー回線といった基地局の土台となるネットワークの構築などを担う。住友商事は5G共用アンテナシステムなどの開発と調達を行う。
Osaka Metroは、本実証実験で得られた成果をOsaka Metro Groupの地下空間(地下鉄および地下街)に展開することで、大阪・関西万博に向けて早期に5Gへ適応した最先端の通信インフラ環境を整備していく考えだ。
また住友商事は、これまで東急株式会社や東京都港区と連携し、5G基地局シェアリングの実証実験を推進してきた。今後も、企業や自治体などと連携し、早期の5Gネットワーク整備に貢献すべく検討を進めていくという。
※関連リンク:プレスリリース
(eiicon編集部)