【つくば市×Ambii】 12ヶ国語に対応した多言語デジタル問診票を、市内のクリニックで試験導入
筑波大学発ベンチャーのAmbii合同会社は、つくば市スタートアップ推進室からの支援を受け、多言語対応したデジタル問診票(Ambii問診票)の試験導入を、つくば市のクリニックで開始したと発表した。同社は、「令和元年度つくばSociety5.0社会実装トライアル支援事業」に採択されたうちの1社で、最も優秀な提案をしたスタートアップに授与される「スタートアップ賞」も受賞している。
実証実験の内容
外国人がスムーズに日本の医療を受けられるよう、Ambiiが提供する3つのシステムを使い、クリニックを探すことからクリニックを出るまでのフローを支援する、以下の内容の実証実験を行った。
(1) 外国人患者がAmbiiサイトで医師を検索し、多言語対応が可能な医師を容易に見つける。
(2) 医療コンシェルジュにより、医療に関する質問を受け、さらにスマートフォンで問診を行いその内容を事前にクリニックに伝えることで、外国人患者の来院理由が事前に分かるようにする。
(3) 事前に問診を済ませていない場合、外国人患者がクリニックに来院した際にAmbii問診票を使ってもらい、診断に必要な情報を診察前に収集しやすくする。
Ambiiの多言語デジタル問診票の特徴
Ambiiの多言語デジタル問診票の特徴は以下の3つだ。
(1) 外国人患者は自国の言語で入力できる(現在12言語対応)
(2) QRコードを読み込み、患者自身のスマートフォンで入力できる
(3) クリニックは日本語で問診内容を確認できる
Ambii問診票は、英語、中国語(簡体・繁体)、韓国語、ポルトガル語のみならずベンガル語やタイ語など12言語に対応している。クリニックに来院した外国人患者は、クリニック内に設置しているQRコードを自分のスマートフォンで読み込み、自国の言語で入力することができる。また、送信された問診内容は日本語で確認することができ、診断に必要な情報を診察前に収集することが可能となる。
つくば市とAmbiiで実現する医療の世界
Ambiiは多言語対応したデジタル問診票により、医療機関内での患者と医師とのコミュニケーションの障壁を解消することを目指す。患者には安心して医療を受けられる環境を提供し、医療機関には言葉や文化による誤解を減らすことで、より適切に診察を行える環境を提供する。 外国人が多く住むつくば市で実装することで、インバウンドや在留外国人が増加傾向にある日本の未来課題を先導し、解決するモデル都市としてつくば市を全国にアピールしていくという。
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(eiicon編集部)