日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」が仕掛ける、産業の枠組みを超えた新事業創出の未来
近年、企業の持続的な成長や社会課題の解決において、自社にない技術やノウハウを外部から取り入れる「オープンイノベーション」の重要性が叫ばれて久しい。しかし、いざ実践しようとしても、「最適なパートナーが見つからない」「具体的な協業フェーズに進まない」といった壁にぶつかる企業は少なくない。こうした課題を打破し、日本のイノベーションエコシステムを牽引し続けているのが株式会社eiiconだ。
同社が運営する日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」は、累計3万社を超える登録企業を擁し、数々のイノベーションを創出してきた。今回は、同社のキーパーソンである会宇場 太郎 氏にインタビュー。eiiconの圧倒的な強みと、同社が描く「共創」の未来、側で支えるプラットフォームの真価について熱く語っていただいた。

▲株式会社eiicon 会宇場 太郎 氏
大手総合商社にて新規事業立ち上げに従事した後、株式会社eiiconに参画。現在はオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」の統括として、数多くの大企業とスタートアップの共創案件を牽引している。
※株式会社eiiconのAUBAページはこちらをご覧ください。
※記事掲載期間:2026年7月1日〜7月31日
オープンイノベーションを「型化」する、eiiconの事業と圧倒的な強み
ーーまずはじめに、株式会社eiiconの事業概要と、運営されているプラットフォーム「AUBA」について教えてください。
会宇場 太郎 氏(以下、会宇場氏) : 私たちeiiconは、「価値ある出会いを、繰り返す。」をミッションに掲げ、オープンイノベーションに特化したさまざまな支援を展開している企業です。その中核を担うのが、日本最大級のオープンイノベーションプラットフォーム「AUBA」になります。
AUBAは、大企業からスタートアップ、地方自治体、大学・研究機関にいたるまで、多種多様なプレイヤーが登録しているビジネスプラットフォームです。登録企業数は3万社を超えており、毎日多くの企業間でメッセージのやり取りや提携の打診が行われています。
単なる「企業情報のデータベース」ではなく、各企業が「自社が持つアセット(経営資源)」と「他社に求める技術やアイデア(ニーズ)」を明確に可視化して掲載しているのが特徴です。そのため、出会いのミスマッチが非常に少なく、スピーディーに本質的な協業検討へ入れる仕組みを整えています。さらに、私たちはプラットフォームという「場」を提供するだけでなく、コンサルタントによる伴走支援や、アクセラレーションプログラム(新事業創出を加速させるための支援施策)の企画・運営など、オフライン・オンラインの両面から企業の共創をトータルでサポートしています。

▲2025年8月、オープンイノベーションプラットフォーム「AUBA(アウバ)」は事業創出SaaS「AUBA」へと全面リニューアルした(Ver. 2.0 → 3.0)
ーー多くのオープンイノベーション支援サービスがある中で、eiiconが持つ「他社にはない圧倒的な強み」はどこにあるのでしょうか。
会宇場氏 : 強みは大きく分けて3つあります。
1つ目は、先ほども申し上げた「圧倒的な母集団の質と量」です。4万社という規模もさることながら、その内訳が非常に多様です。最先端のAI技術を持つテック系スタートアップから、歴史あるものづくり大企業、さらには特定の地域に深く根ざしたローカル企業まで、網羅性が非常に高い。これにより、「自社だけでは絶対にアプローチできなかった業界のプレイヤー」と出会うことができます。
2つ目は、オープンイノベーションを成功に導くための「ノウハウの型化(フレームワーク化)」ができている点です。オープンイノベーションという言葉は華やかに聞こえますが、実際の現場では、大企業とスタートアップの文化の違い、スピード感のズレ、契約周りのトラブルなど、多くの泥臭い課題が発生します。私たちはこれまでに数千件以上のプロジェクトを支援してきた実績があり、どこで躓きやすいか、どうすればプロジェクトが前に進むのかを完全にノウハウ化しています。これを私たちは「コンサルティング・伴走の技術」として社内に蓄積しており、属人化させずに安定したクオリティで提供できることが大きな強みです。
3つ目は、メディア「TOMORUBA」をはじめとする、発信力・コミュニティ形成力です。オープンイノベーションは、事例が世に出ることで「自分たちもやってみよう」という機運が生まれます。私たちは成功事例だけでなく、そこに至るまでの葛藤やプロセスも含めてリアルに発信し、エコシステム全体を盛り上げる熱量を持っています。この「場」「ノウハウ」「熱量」の3つが三位一体となっていることこそが、eiiconが選ばれ続ける理由だと自負しています。

▲オープンイノベーションを迅速に進める複数のメンバーを擁しているeiicon
eiiconが描く「共創」の世界観と、今まさに連携したい企業像
ーーオープンイノベーション市場が成熟していく中で、今後eiiconとしては「どのような企業」と連携し、どのような「共創」を仕掛けていきたいと考えていますか。
会宇場氏 : 私たちが今、最も強く連携を求めているのは、「自社の既存事業に危機感を持ち、次の10年、50年を作る新事業を本気で創出したいと考えている大企業・中堅企業」の皆様です。また、同時に「自社の尖った技術やビジネスモデルを、社会に実装するための大きなフィールドを探しているスタートアップ」の皆様でもあります。
私たちが目指すのは、単なる「1+1=2」の業務提携ではありません。お互いのアセットを掛け合わせることで、これまで世の中になかった全く新しい価値や産業を生み出す「1+1=10」になるような共創です。
具体的に注目している領域で言うと、例えば「ディープテック(社会課題を解決する深い技術)」の社会実装や、「地方創生・地域課題の解決」です。これらは、単一の企業や自治体の努力だけで解決できるものではありません。地域の伝統的な産業やインフラを持つ企業と、最先端のデジタル技術を持つスタートアップが手を組むことで、初めて持続可能なビジネスモデルが構築できます。
ーー「形だけの提携」で終わらせず、本当に社会にインパクトを与える事業を創るために、必要なスタンスやマインドセットは何だと思われますか。
会宇場氏 : 一番重要なのは、「自前主義からの脱却」と「リスペクトの精神」です。歴史のある企業ほど、「自分たちだけで何とかしなければならない」「外部に頼るのは恥だ」と考えてしまいがちです。しかし、今の時代は変化のスピードが早すぎます。自社で研究開発に5年かける間に、世界の競合はオープンイノベーションで3ヶ月でプロダクトを作ってしまう。このスピード感に対応するためには、「外の力を借りることは、成長のための最大の戦略である」とマインドを切り替える必要があります。
そしてもう一つ、大企業側がスタートアップを「下請け」として見るのではなく、対等な「未来を創るパートナー」としてリスペクトすることです。逆にスタートアップ側も、大企業が持つアセット(顧客基盤、信用力、資金力、サプライチェーン)の重みを理解し、敬意を払う必要があります。
私たちは、こうした正しいマインドセットを持った企業同士を繋ぎ、お互いがリスペクトし合える関係性を構築するための「翻訳者」でありたいと考えています。ただ引き合わせるだけでなく、両者の間に立って「共通の言語」を紡ぎ出し、同じゴールに向かって走れるような体制を一緒に作っていきたいですね。

まだ見ぬパートナーへ。日本の未来を変える一歩を、共に踏み出そう
ーーそれでは最後に、これからオープンイノベーションに挑戦しようとしている企業や、eiiconとの出会いを求めている企業に向けて、前向きなメッセージをお願いします。
会宇場氏 : 今、日本の産業界は大きな転換期を迎えています。労働人口の減少、DXの加速、環境問題への対応など、目の前にある課題はどれも複雑で、一筋縄ではいかないものばかりです。しかし、私はこれを「大いなるチャンスの時代」だと捉えています。なぜなら、これほどオープンイノベーションが必要とされ、またそれを実践するための環境が整っている時代は過去にないからです。
「うちの会社には、社外に見せられるような大したアセットはない」「まだスタートアップと組むのは早いのではないか」と、二の足を踏んでいる企業の方も多いかもしれません。ですが、それは大きな誤解です。自社にとっては「当たり前」の技術や設備、顧客基盤、あるいは現場のノウハウが、異なる業界のスタートアップから見れば「喉から手が出るほど欲しい宝の山」であるケースが、本当に数多くあるのです。
私たちが運営する「AUBA」や、様々な支援プログラムは、そうした皆さんの「隠れた価値」を発掘し、外の世界とレバレッジをかけていくための場所です。最初から完璧なビジネスプランがある必要はありません。「このままではいけない」「何か新しいことに挑戦したい」というその熱量こそが、すべての始まりです。
イノベーションは、机の上の議論からは生まれません。まずは行動を起こし、社外のプレイヤーと対話を始めることからすべてが動き出します。私たちは、その最初の一歩を踏み出す皆さんの背中を押し、ゴールまで泥臭く伴走し続ける覚悟があります。
日本のビジネスを、もっと面白く、もっとダイナミックに。まだ見ぬ未来のパートナーの皆様と、新しい価値を共創できる日を、eiiconメンバー一同、心から楽しみにしています。ぜひ、皆さんの挑戦の第一歩を、私たちにサポートさせてください。一緒に新しい時代を創りましょう。

取材後記
今回の取材を通じて強く感じたのは、会宇場氏が放つオープンイノベーションへの「圧倒的な熱量」と、それを支える「冷徹なまでのロジック」のバランスの素晴らしさだ。オープンイノベーションという言葉自体は一般的になったものの、それをビジネスとして成立させ、具現化できている例はまだ一握りかもしれない。eiiconが3万社もの企業に支持され、数々のマッチングを成功させてきた背景には、単なる「出会いの場の提供」に留まらず、企業の文化やマインドにまで踏み込んで伴走する、徹底した「型化されたノウハウ」があることを再認識した。「価値ある出会いを、繰り返す。」という同社のミッションが、今後の日本経済をどう変えていくのか。彼らの仕掛ける次の一手から、今後も目が離せない。
※株式会社eiiconのAUBAページはこちらをご覧ください。
(取材・編集・撮影:TOMORUBA編集部)