北海道ガス×スタートアップ4社との共創で、北海道540万人に新しい暮らしと体験を
100年以上にわたり、北海道の都市ガスを中心としたエネルギー事業を展開している北海道ガス株式会社。地元では「北ガス」の呼称で親しまれ、道内の暮らしと地域の発展に貢献している。
同社は従来の枠にとらわれない事業やサービスを実現するために、2018年よりオープンイノベーションプロジェクトを発足。「KITAGAS SMART LIFE ACCELERATOR」と銘打ち、スタートアップ企業との共創に取り組んできた。実際に採択されたスタートアップは4社3プロジェクト。4カ月にわたり、事業化に向けた実証実験を進めてきた。――その成果についての発表を行う「KITAGAS SMART LIFE ACCELERATOR DEMODAY」が、去る3月15日、東京ミッドタウン日比谷 BASEQにて開催された。
会場では、4社3プロジェクトのプレゼンテーションのほか、本プログラムに関わった11社のスタートアップ企業のブース出展も行われた。
開会の挨拶を行ったのは、北海道ガス株式会社 執行役員 エネルギーサービス事業本部長 前谷浩樹氏。前谷氏は、「昨年から私たちは、100社を超えるスタートアップ会社さまと会ってきた。業態変化をスピーディに進めていくことは、北ガスの大きな使命。エネルギー効率化、環境負荷低減だけではなく、地域が抱える課題やお客さまのニーズ変化を捉え、スタートアップさま各社と新規事業を築いていきたい。今回のDEMODAYは、あくまで通過点。今後もディスカッションを重ねていきたいと願っている。」と述べた。
次に、北海道ガス株式会社 エネルギー企画部 エネルギー企画グループ課長 稲垣利陽氏が、プログラム概要の説明を行った。本プログラムは、2018年7月、部内を越えた6名のタスクフォースとしてプロジェクトチームを結成。以来、既存の枠にとらわれない新しいサービス創出に向けて準備を行い、2018年10月から「WeWork ギンザシックス」にプロジェクトメンバーが常駐し、プログラムを推進してきたという。
今回のプログラムコンセプトは、「ガスや電気だけじゃない。エネルギーのその先へ。北海道ガスと共に、540万人へ新しい暮らしと体験を。」――そして、プログラムのテーマは以下の3つだ。
(1)北海道ガスのHEMS「EMINEL」のプラットフォームや収集データを活用した新たなサービスの創出
(2)次代のエネルギー活用と、新たなエネルギーシステムの構築
(3)エネルギー事業の枠を超えたゼロベースからの事業創出
さらに、5つの審査基準を設けて選考を実施した。
・社会意義(社会に貢献することができるか)
・革新性(新たなニーズを創出できるか)
・市場性(将来にわたり市場が存在するか)
・話題性(社内外においてガス会社としてのイメージを変革できるか)
・チーム(一緒に取り組みたいと思える企業か)
その結果、事業化に向けた4社3プロジェクトを採択。4カ月にわたるインキュベーションを進めてきた。
共創プロジェクト発表
続いて、共創プロジェクトの発表が行われた。
【共創01】GREEN UTILITY株式会社×北海道ガス株式会社
「モバイルバッテリーシェアリング×北ガスの電気」
【共創02】カマルクジャパン株式会社×mui Lab,inc.×北海道ガス株式会社
「家具サブスクリプション×IoTインテリア KITA LIFE STYLE」
【共創03】株式会社STORY&Co.×北海道ガス株式会社
「AND STORY」×北海道ガス 体験シェアリング「アウタビ北海道」
上記3プロジェクト4社のスタートアップが登壇し、まず一言ずつ意気込みを述べた。
株式会社STORY&Co. 代表取締役 細川拓氏
「実証実験中に北海道に何度も訪れた。素晴らしい街だと感じた。良いプレゼンテーションをして、次のステップに進みたい」
mui Lab株式会社 代表取締役 大木和典氏
「当社はこれからベータローンチする。プロジェクトメンバーの方々の寛容さと、ここまで引っ張ってきてくださったことに感謝したい」
カマルクジャパン株式会社 代表取締役社長 町野健氏
「貴重な機会をいただけたことに感謝したい。昨年、北海道に旅行に行った。今回のプロジェクトを早く事業化させて、また北海道の地を踏みたい」
GREEN UTILITY株式会社 代表取締役社長 李展飛氏
「北ガスさんとのプロジェクトにより、当社のモバイルバッテリーシェアリングサービスの認知度が上がり、取引が広がっている。今後も協業を続けたい」
採択スタートアップによるプレゼンテーション
【共創01】GREEN UTILITY株式会社×北海道ガス株式会社
「モバイルバッテリーシェアリング×北ガスの電気」
共創プロジェクト1つ目は、「持ち運べる北ガスの電気」と銘打った、GREEN UTILITY株式会社のモバイルバッテリーシェアリングサービス「mocha」との取り組みだ。
【プロジェクト概要】
まずは北海道ガス齊藤氏が登壇し、プロジェクトの概要を話した。スマートフォンが必需品となっている現代だが、充電の心配を抱えている人は多い。日常生活における快適性向上はもちろんだが、特に災害時のバックアップの提供は急務だ。2018年9月の北海道胆振東部地震、その後の道内全域停電“ブラックアウト”。スマートフォンの充電を求めて行列ができていた様子は大きな問題となった。自治体レベルでも、災害発生時の充電器器整備の重要性が認識されている。この課題を解決できるのが、「モバイルバッテリーシェアリング」だと、齊藤氏は強調した。
【「mocha」について】
次に、GREEN UTILITY株式会社の李氏が、モバイルバッテリーシェアリングサービス「mocha」について説明した。「こうしたサービスは中国では既に普及している。ぜひこれを日本にも普及させたいと考え、昨年サービスローンチした」と、李氏は語った。
ゲームや動画視聴など、スマートフォンの仕事量はこの数年で格段に増えている。しかし、バッテリー容量には大きな変化がなく、充電に不安を抱えるユーザーは増えている。さらに、モバイルバッテリーを自分で購入して持ち歩くのは重くて不便。加えて、モバイルバッテリーの充電自体を忘れることもある。固定型充電スタンドも街中にあるが、スマートフォンを預けるため、その場から動けない。
「mocha」は、こうしたスマホ充電切れ問題を解決するために、モバイルバッテリーを駅や空港、コンビニなどで貸出・返却ができるシェアリングサービスだ。
【大きな反響、そして今後の展開】
再び齊藤氏が登壇し、PoCの概要について話した。実証期間は、2019年の2月12日~3月31日。駅・飲食店・商業施設など札幌市街を中心とした38ヶ所にステーションを設置し、ニーズ分析を行った。
この実証実験は、新聞やテレビといったメディアにも大きく取り上げられ、多大なる反響があったという。さらに利用状況を分析したところ、モバイルバッテリーの貸出場所と返却場所が異なることが分かった。これにより、人の移動情報データを取得できる。「今後は、さらにスケール化していく。データを利活用したビジネス展開も見据えている」と、齊藤氏は強調した。
【共創02】カマルクジャパン株式会社×mui Lab,inc.×北海道ガス株式会社
「家具サブスクリプション×IoTインテリア KITA LIFE STYLE」
(1)カマルクジャパン×北海道ガス
次のプロジェクトは、家具サブスクリプション型サービス「subsclife」を提供するカマルクジャパンと、木製IoTデバイスを提供するmui Lab、そして北海道ガスの3社合同プロジェクトだ。
【「subsclife」の概要】
最初に、カマルクジャパン町野氏と、北海道ガス安岡氏が登壇。
町野氏が「subsclife」のサービス概要を説明した。「所有から利用へ」というシェリングエコノミーが広がる今、様々な領域でサブスクリプション型サービス(サブスク)がブームとなっている。カマルクジャパンは、そのサブスクを家具に取り入れ、家具業界に革命を起こすべく、2018年9月に「subsclife」を立ち上げた。
「subsclife」には、月額払いによる初期導入コストダウンや、新品家具を利用できることなどメリットがある。さらに取扱い家具は40ブランド、3万5000種を超える。住まいや働き方が変わりつつある昨今、家具を所有せずに自由に入れ替えることができる「subsclife」に対するニーズは、個人・法人共に拡大しているという。
「たとえば北海道の家具をサブスク化して北ガス会員様に利用していただくような、家具の地産地消もできるのではないか」と、町野氏は今回の共創から広がる可能性についても語った。
【共創の背景】
続いて、安岡氏がカマルクジャパンとの提携について発表を行った。安岡氏は共創の背景について、「双方の課題を解決できることはもちろん、1+1=2以上の大きなメリットがある」と話した。北ガスは「エネルギー自由化時代における顧客の囲い込み」に課題を感じていた。そこで「subsclife」サービスと提携することにより、より顧客の生活に入り込み、満足度を高められると考えた。
一方、カマルクジャパンの課題は「サービスを紹介するタイミング」と「販路拡大」。まずタイミングについては、北ガスはガスの開栓作業で必ず顧客の引っ越しに立ち会うため、最適なタイミングで「subsclife」を紹介することができる。さらに「販路拡大」だが、ガス会社は新たなビルやマンション建設において設計段階から携わるため、「subsclife」を早い段階に提案して大量受注のチャンスを作ることができると考えた。
【実証実験から見えたニーズと展望】
こうした仮説に基づき、3カ月の実証実験期間において、ニーズを探っていった。具体的な方法としては、「北ガス会員サイトでのアンケート調査」と、「法人営業先へのサービス提案」だ。その結果、アンケート回答者の約半数が「使ってみたい」と回答。そして法人ルートでは、実際に大手ホテルが発注を検討しており、商談が設けられるという。今後は、想定ターゲットへの提案、そして大量受注モデルの設計、さらにはオリジナルサービスの検討をしているという。
さらに安岡氏は、「我々エネルギー事業者は今後、快適さや楽しさといった『体験』を提供するUXコーディネーターへの変貌が求められる。そこで、カマルクジャパン社との協業は大きな一歩となる」と、長期的な展望を語った。
(2)mui Lab,inc.×北海道ガス
【解決したい課題と、共創のメリット】
続いて、mui Lab大木氏と、北海道ガス稲垣氏が登壇。
まず稲垣氏は本プロジェクトで解決したい課題として「お客様との接点の持ち方、情報伝達手段」を掲げた。電気やガスといったエネルギーは目には見えないため、それを宣伝したり伝える際には、何らかの形に変換をせねばならない。たとえば、検針票の投函やアプリの提供、キャラクターによるプロモーションなどがあるが、各社同質化・均一化してしまっているのが現状だという。「エネルギーの本質的な価値は『快適性』。これをお客様に伝えるために、情報デバイスにも『快適性』があってもいいのではないか」これが、今回mui Labとの共創の背景にあるという。
mui Labが提供する木製IoTデバイス「mui」は、空間や自然と調和するデザインだ。この共創により、(1)お客様にとってのエネルギーの本質的価値の伝達、(2)アプリ画面≒均質的なもの」からの脱却と差別化、(3)お客様の心地よい情報体験 が実現できる。さらに「mui」はまだローンチ前のβ版であるため、世界初の企業コラボレーション事例になるという。
【静かに寄り添うIoTデバイス「mui」】
次にmui Lab大木氏が、「mui」の製品説明とPoCの結果についてプレゼンテーションを行った。テクノロジーの進化は世の中を便利にした反面、スマホ依存などテクノロジーに人の生活が振り回される状況も生み出している。スマホやタブレットなど画面を備えたデバイスは世の中にあふれているが、インテリアデザインにおいてスクリーンは嫌われる存在。さらに、ブルーライトの悪影響もある。そして、画面に向き合う時間が増えることで、家族の会話は減少傾向にある。
「mui」は、スクリーンのない木製のスマートデバイスであり、人の生活に“静かに寄り添う”テクノロジーの在り方を提案している。スクリーンを見ることの危険性に警鐘が鳴らされる昨今、「mui」はグローバルでも高く評価され、海外主要メディアにも取り上げられているという。
【「快適性」のさらなる追求へ】
PoCでは、muiのニーズ調査/モニター利用を実施。アンケートの結果、4割がmuiを使ってみたいと回答した。ユーザーインタビューの調査では、スマートフォンなどスクリーンを備えたデバイスを複数利用している人が多い反面、家の中での重要事項は「家族との会話」や「休息」など、テクノロジーとは真逆の回答が多くを占めた。
さらに、家の中でのテクノロジーへの期待としては、「インテリアに馴染む」「ほどよく便利」「あたたかみがある」といた回答が多く、家の中ならではのテクノロジーの新しい形として、「mui」の必要性が成立すると、大木氏は話した。
今後の展望としては、先ほどカマルクジャパンの時に話された大手ホテルへの提案、モニター調査による改善、北ガスのHEMSである「EMINEL」との連携を進めていく。最後に大木氏は「稲垣氏から『快適性』というキーワードが挙げられたが、その快適性を実現するためのテクノロジーの在り方、たたずまいを今後も追求すべく、協業を進めていきたい」と決意を語った。
【共創03】株式会社STORY&Co.×北海道ガス株式会社
「『AND STORY』×北海道ガス 体験シェアリング『アウタビ北海道』」
最後に発表を行ったプロジェクトは、STORY&Co.が展開する体験シェアリングサイト「AND STORY」と北海道ガスによる、「アウタビ北海道」。STORY&Co.細川氏と、北海道ガス松森氏が登壇した。
【「AND STORY」サービス概要】
まず細川氏からSTORY&Co.のサービス紹介が行われた。同社は、旅の中でも“人との出会い”に重点を置き、オンライン/オフラインの世界での出会いをデザインする、2つのサービスを展開している。
1つは、体験型シェアリングサイト「AND STORY」。そして、交流をテーマとした大学内のカフェ「U-CAFE」だ。今回の共創となった「AND STORY」は、“3時間の小さな旅”をテーマにした体験を掲載・予約できるサイトだ。
様々な専門性や物語を持っている人がホストとなり、オリジナリティあふれる体験を提供する。ゲストは、初めての場所・体験・人との出会いを楽しむことができる。
【協業の背景とテーマ】
次に細川氏は、今回北ガスと協業した理由・テーマについて話した。北海道は、人口減少・過疎化の課題を抱えている。移住促進・地域活性というのはこの課題解決方法の1つだが、まずはその前段階である観光分野への注力が有効だと考えた。しかし、店舗や観光スポットを新たに作るのはコストが掛かるため、従来とは異なる地域の魅力発掘や発信が必要だ。
そこで、地域に暮らす人(ホスト)にスポットライトを当て、北海道内外の人(ゲスト)に体験を提供する仕組みを創出し、地域活性につなげる取り組みを行うこととした。
【実証実験として、キックオフイベントを開催】
そうして誕生したのが、「アウタビ北海道」だ。『人に会う旅/度、北海道が好きになる』をコンセプトに、道内の体験・観光促進、道外からの観光促進、そして交流・移住促進を目的に据えた。
さらに、2社だけではなく多くの企業・自治体が参加可能なプロジェクト化することを計画した。そして、「アウタビ北海道」のホストとしてのニーズを検証すべく、札幌にてキックオフイベントを「食」・「モノ作り」・「人に会う旅」をテーマに分けて3回開催した。その結果、全日程が事前予約で満席となり、全国から参加者が集った。参加者の満足度は88%と非常に高く、体験提供希望者も大幅に増加した。
また、協業見込みのある企業・自治体にもヒアリングを実施したところ、共感度は大変高く、ビジネスとしても協業の可能性の高さが確認できた。実際に札幌駅前通まちづくり株式会社から、協業の申し出もあったという。
【今後の展望】
細川氏は「アウタビ北海道」の今後の展望として3つ挙げた。1つは、既に登録している16名のホストや、ホスト希望の90名の体験掲載と、ゲストの予約受付ができるような状態にしていくこと。2つ目は、企業や自治体との連携によるリアルイベントを通じた「アウタビ北海道」の活動認知や参加増。3つ目は、札幌以外のエリアでのキックオフイベント開催・ホスト獲得だ。
【「アウタビ北海道」と、北ガス】
次に、プレゼンターを松森氏にバトンタッチ。「アウタビ北海道」を北ガスとしてどう価値につなげていくのか、具体的な説明を行った。まず、共感×体験メディアである「アウタビ北海道」は、北ガスにとって唯一と言える、リアルでつながることができるファンコミュニティーとなりえる。そして、ホストやゲストがSNSで「北ガスってこんなに面白いことをしている」という共有をしてくれることで、どんどん良いイメージが広がっていく。
さらに、「アウタビ北海道」は、北ガスの既存営業との親和性もあるという。たとえば、飲食店が店づくりやメニューに込めた想いや物語を「アウタビ北海道」を通して提供することにより、お店のファンづくりや集客アップにつなげることができる。また、ショールームや新社屋といった既存設備や、クッキングスクールのレッスンなどの既存イベントとの組み合わせにも期待できるという。
最後に松森氏は「一見エネルギーに関係ないように見える事業だが、実は重要な取り組み」だと、個人的な想いも交えて話した。松森氏自身も一度北海道を出て東京で働いていたが、地元の友人も道外で暮らす人がほとんどだという。「北海道に帰りたい」という気持ちがありながらも、様々な事情で帰れないという人も多い。「そんな人たちが、北海道に帰ってくることができる一つの入り口になることができたら。そして、北海道に温もりを増やす事業になれたら、と強く思っている」と、熱を込めて発表を締めくくった。
クロージング
プレゼンテーションが終わり、北海道ガス株式会社 エネルギー企画部長 川村智郷氏が閉会の挨拶を述べた。川村氏は、「4社の発表を聞いて、パワーをもらった。GREEN UTILITY社とのプロジェクトは、北海道地震のブラックアウトから、非常に注目が高まっている。カマルク社、mui Lab社とのプロジェクトは、法人企業からの関心も高く、北ガスとの親和性も高い事業。STORY&Co.社は、従来の北ガスでは接点が持てなかった会社で知ることのできなかった世界観を持つサービスを展開している。知れば知るほど、我々と協業する意義を感じた。」と感想を話した。
しかしながら、事業化に向けては課題も多い。川村氏は、「経験として終わらせるのではなく、事業化につなげたい」と決意を語った。
閉会後は、ネットワーキングパーティーも行われた。会場では、本プログラムに関わった11社のスタートアップのブース出展が行われ、参加者とのマッチングの機会も設けられた。
ネットワーキングパーティーでは、キリンビール株式会社より、北海道生まれのクラフトビール ブルックリン ソラチエースが提供された。「WeWork ギンザシックス」での繋がりから本協賛が実現。当日用意された120本が瞬く間になくなるほど、参加者から好評を得ていた。
取材後記
4社との3つの共創プロジェクト、それぞれ切り口は異なるが、「シェアリングエコノミ―」や「モノ消費からコト消費」といった、現代のニーズをしっかりと捉えたものだ。100年以上にわたり北海道のライフラインを支えてきた北ガスが、乗り出す意義の大きいプロジェクトだと感じられた。そして、各登壇者からプロジェクトを大切に育てている「想い」も伝わるプレゼンテーションだった。今後の事業化に向けての動きが楽しみである。
(構成:眞田幸剛、取材・文:佐藤瑞恵、撮影:加藤武俊)