ニューロスペースが総額3.4億円の資金調達、共創によるSleepTech事業展開を加速
テクノロジーで人々の睡眠課題を解決するSleepTech(スリープテック)事業を展開する株式会社ニューロスペースは、総額3.4億円の資金調達を実施した。(うち、2.5億円は第三者割当増資、0.9億円は融資)
第三者割当増資は、株式会社MTG Ventures、東京電力フロンティアパートナーズ合同会社、日本ベンチャーキャピタル株式会社、東急不動産ホールディングス株式会社が運営する「TFHD Open Innovation Program」、および合同会社ユーグレナSMBC日興リバネスキャピタルの計5社を引受先として、総額2.5億円となる。また、融資は、三井住友銀行、みずほ銀行、東京東信用金庫より総額0.9億円の借入契約を実施した。
(※画像は左から:MTG Ventures 藤田 豪氏、東京電力フロンティアパートナーズ 菊池 英俊氏、ニューロスペース 佐藤 牧人、同左 小林 孝徳、同左 北畠 勝太、日本ベンチャーキャピタル 奥原 主一氏、リアルテックファンド 永田 暁彦氏)
【資金調達の目的について】
今回の資金調達の目的は、企業の働き方改革・健康経営向け睡眠改善プログラムの拡大展開、および事業会社との協業を通じた一般生活者向け(BtoC)SleepTech事業共創の強化となる。これらの事業拡大に向け、ビジネスディベロップメント・エンジニア等の採用強化を行うという。
企業における働き方改革・健康経営は、労働生産性の向上や、インターバル制度等の働き方改革関連の規則・法案改正、経済産業省が推進する健康経営銘柄・健康経営優良法人の認定の広がりなど、社会的なニーズが高まっている。
また、企業が日々の生産性の損失として課題視するプレゼンティズム(出勤しているが体調不良やメンタルヘルス不調などが原因で従業員のパフォーマンスが低下している状態)の中で、睡眠不足は2番目に大きな損失とされており、企業にとって従業員の睡眠不足解消は急務。
2019年1月に開催された経済産業省主催のジャパン・ヘルスケアビジネスコンテスト2019ではニューロスペースの「企業向け睡眠改善プログラム」が優秀賞に選ばれ、また同時期にサービスインを発表した「高精度睡眠計測デバイス」と「個人化した睡眠アドバイスを提供するスマホアプリ」を活用した企業向け新サービスの導入決定企業も堅調に増加しており、企業が従業員の睡眠をケアし、労働生産性を高めるニーズの高さがうかがえるという。
一般生活者における睡眠課題も大きく、さらにスマホやスマートウォッチの広がりやIoT製品の普及によりSleepTechへの関心も高まってきており、CES2019(世界最大規模の家電見本市)ではSleepTech関連企業の展示は拡大しテクノロジーの進化も進んでいる。
ニューロスペースでは、SleepTechを活用しより良い睡眠を生活者が実現できるサービス開発のため、事業会社との事業共創(B2B2Cモデル)を行なっており、2018年9月にはANAホールディングス株式会社と「時差ボケ調整アプリ」の共同開発を開始し、2019年3月にはKDDI株式会社・フランスベッド株式会社と共同開発した睡眠×ホームIoTサービスおよびスマートマットレスを商用サービスインしてきた。
今回の資金調達を通じて、企業向けサービスの継続的な開発の加速と導入企業の拡大を目指した人材採用や、出資を実行したMTG、東京電力グループ、東急不動産ホールディングスグループとの協業を加速し、共同でのウェルネス・ヘルスケアサービスの立ち上げ、睡眠×スマートホーム・フィットネス等の新規事業開発、ブランディング強化等を推進していく。
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(eiicon編集部)