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「大手企業の意思決定が遅い」は過去の話ーーオープンイノベーションの法則/テクノブレイブ代表取締役 川田定生氏

「大手企業の意思決定が遅い」は過去の話ーーオープンイノベーションの法則/テクノブレイブ代表取締役 川田定生氏

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企業間による新規事業創出の取り組みを、スタートアップの視点で取り上げる「オープンイノベーションの法則」。

eiiconでは6月4日に開催するカンファレンス「Japan Open Innovation Fes 2019」を前に、現在取り組みを進めているスタートアップにオープンイノベーションの現場を聞くインタビューを実施しています。新規事業の窓口探しから意思決定フローの確認、カルチャーギャップの考え方など、次にこの取り組みを考える大企業、スタートアップ双方のお役に立てれば幸いです。

AI(人工知能)を通じて世の中にユースケースを提案するAIQ代表取締役の高松 睦氏に続くのはシステムインテグレーターとして幅広い取り組みを提供するテクノブレイブ代表取締役、川田定生氏です(太字の質問は全て編集部。回答は川田氏)。

CETECH JAPAN掲載の取り組み記事

※本シリーズは、「起業家と投資家を繋ぐ」をコンセプトに国内スタートアップを中心としたテクノロジー系ニュースを毎日配信するブログメディア【THE BRIDGE】とのコラボレーション企画となります。

テクノブレイブのオープンイノベーション取り組み実績

湘南工科大学との取り組みでは、総合デザイン学科で歴史的建造物を研究する松村耕助教授と松村研究室の学生達、三渓園、テクノブレイブのコラボにより、神奈川にある三渓園のVR化を実現。建築デザインにおける空間認識を学ぶ教育ツールを作成した。従来の教科書や文献等の書籍、図面、ミニチュア模型などの2次元図面から3次元の建築物を想像すると個人差が生じるため、原寸大で体験可能となるVRを用いた。

テクノブレイブ 代表取締役 川田定生氏インタビュー

――オープンイノベーションの取り組みについて各社にお聞きしています。システムインテグレーターというポジションからどういうきっかけで新規事業の話題に繋げているのでしょうか

川田氏 : 先の湘南工科大学に限らず、大学や企業の方々と当社の間では本音で話しあえる関係であることが発端になっているかと思います。やり取りしている部門の方と、腹を割った本音コミュニケーション、つまり双方の課題や、弱み(もちろん強みも)などをさらけ出すことで信頼関係からオープンイノベーションの実務担当の方に繋いで頂いたケースが多いですね。

――他社との新規事業連携を進める上で留意しているポイントは

川田氏 : シンプルではあるのですが、やはり自社にないリソース、アイデア、技術、を連携する相手が持っていて、それに自分たちのものを掛け算してサービス化することが大切と考えています。超高速スピードで市場に入っていかないといけない状況の中で、全て自前で生み出すにはかなりの時間や費用を要してしまいます。

――時間を買う、という考え方ですね

川田氏 : はい、それを軽減するために相互に補完関係になれる相手と手を携えていけば、双方にとってメリットが生まれますし、市場に対してもメリットを提供できると考えています。

――どうでしょう、スピードを買うという考え方の一方、大手企業であれば意思決定フローに時間がかかることもあるのでは

川田氏 : 最近では「過去のあるある話」になっている気がしますよ。確かに連携をする相手が大企業だとスピード感が、というイメージは強いかもしれませんが、オープンイノベーションを取り入れる企業が規模の大小を問わず、加速度的に増加しているのは実感としてあります。

――最初のステップでどういうことに注意されていますか

川田氏 : そのような状況ですから、相手方の企業カルチャーを強く感じることは実はあまりありません。どのようなサービスを実現したいのか、製品化したいのか、というところで両社に差があるのは当然ですので、最初の打合せには2時間でも3時間でも時間を費やして相手を知る、お互いを知り合う、ということは実践しています。

――その後、事業を進める上で設定している実証実験やKPIなどの設計はどのような考え方、ルールを設けていらっしゃいますか

川田氏 : ざっくりまずやってみよう!やってみないと分からない、という考えです。スケジュールやKPIについても、なんとなく計画を立てますが、それらにとらわれずに進めています。

――ガチガチには決めない

川田氏 : そうですね。とりあえず動くレベルにできた時点で顧客に実際に使って頂く。その反応を見て、必要であれば軌道修正をして再び顧客に使って頂く、ということを繰り返し本サービスに仕上げていく、という流れです。市場にできるだけ早期に投入して反応を見て動く、これが何より大事ではないでしょうか。

――ありがとうございました

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