東北大学×シミックヘルスケア | ヘルスケア IoTの実用化を目指した共同研究を開始
国立大学法人東北大学とシミックヘルスケア株式会社は、COI 東北拠点(※1)の研究活動から派生した特許技術を活用した暑熱ストレス計測システム等の実用化を目指した共同研究を開始した。
同研究では、医工学分野における COI 東北拠点の豊富な研究実績に基づく特許技術と、シミックヘルスケアが強みとするヘルスケアソリューションの提供実績をもって、様々な社会的課題の解決に貢献する新たなヘルスケアIoT機器の開発を行う。暑熱ストレス計測システムにおいては、2019年夏に試作機を用いた実証試験を予定している。その結果をもとに実用化および販売体制の構築を進め、来年 2020 年夏の販売を予定しているという。
※1)……COI 東北拠点
センター・オブ・イノベーション(COI)東北拠点は、文部科学省と独立行政法人科学技術振興機構による「革新的イノベーション創出プログラム(COISTREAM)」において、東北大学が「さりげないセンシングと日常人間ドックで実現する理想自己と家族の絆が描くモチベーション向上社会創生拠点」と位置付けられている。詳しくはホームページを参照。http://www.coi.tohoku.ac.jp/
■「暑熱ストレス計測システム」(※2)の研究背景
近年、熱中症による救急搬送者数や死亡者数は増加傾向にあり、政府は熱中症関係省庁連絡会議の設置や「熱中症予防強化月間」の新設など、国民に対し熱中症対策の情報提供や取組みを強化している。しかし、現在の熱中症対策は、暑熱環境をモニタリングし予防対策の注意喚起を行う等にとどまっており、個人の暑熱ストレスをリアルタイムに把握することは非常に困難な状況だ。
COI 東北拠点の研究活動から派生した特許技術を活用した耳垂表面温度のセンシングは、暑熱ストレスと相関性が高い脳の温度を遠隔モニタリングすることが可能。個々人の暑熱ストレスが可視化されるため、特に熱中症の危険度が高い就業環境等において、蓄積したデータから個別の安全対策の実施や注意喚起が期待される。
※2)……耳垂(耳たぶ)の温度変化を用いた暑熱ストレス計測システムで、各個人の暑熱ストレスを可視化し、暑熱環境下の作業者を安全にモニタリングできる IoTシステム。
■共同研究における役割
東北大学
・暑熱ストレス計測システム等に関する研究開発
・専門的知識の提供
・実証実験の実施
シミックヘルスケア
・暑熱ストレス計測システムのソリューション開発、 製品販売
■「暑熱ストレス計測システム」概要
■「暑熱ストレス計測システム」試作機装着イメージ
※関連リンク:プレスリリース
(eiicon編集部)