道徳、国語、算数。
こんにちは、新規事業の専門職の守屋です。
前回の最後に、「ぜひ、国語(物語り)と、算数(方程式)、お大事に。」って、書きました。
・勝ち筋=勝利の物語り+勝利の方程式
・勝利の物語り=その事業の成長、成功の肝となる部分を、文章で表したもの。
・勝利の方程式=その事業の成長、成功の肝となる部分を、数式で表したもの。
という、「勝ち筋」に関する説明の流れからの話です。(詳しくは前回ブログをご参考に)
この「国語力」や「算数力」は、守屋が商売で大事だと思っているチカラだったりするので、今回は、そのあたりについて、書いてみたいと思います。
新規事業で大事なチカラは、
・道徳、国語、算数、です。
って、前回、国語と算数と言っておきながら、イキナリ道徳が加わっていますが・・・。(笑)
ちなみに、これ、順番もそのままで、大事な順に、道徳>国語>算数、だと思っています。
・道徳は、心根の話。人としてのそもそも論的な。
・国語は、意思疎通。仲間としてのそもそも論的な。
・算数は、計数感覚。思考と行動と数字の一気通貫。
「道徳」ですが、経営者としても、従業者としても、そして利用者、取引者、投資者などなど、なんの立場であったとしても、まずは、人として真っ当でありたいなぁ、と言うものです。これは、とっても難しくて、人によって何が真っ当なのかは違うし、時代や立場はもちろん、同じ人でも、状況が変われば、真っ当の基準が変わったりするから、困ったものです。ただ、それでも、あきらかな横柄、横暴、横着とか、やっぱり、いかんよなぁ、と。意見の相違とかではなく、それはいくらなんでもいかんだろう、と。これ、けっこう日常的に出くわしませんか?(笑)もちろん、これは他人事でなく、自分も同様であることは間違いなく、50歳を超えた今となっては、「じつは自分は老害なんじゃないか!?」とか、要注意だなぁ、と。(汗)
「国語」ですが、道徳がOKだったとしても、人の話をうまく聞けなかったり、自分の言いたいことをうまく言えなかったりだと、折角のOKも、NGになってしまいます。だいたいにおいて、人って、自分の聞きたいように聞いて、言いたいことを言うじゃないですか。ゼロかヒャクかのような、とっても分かりやすい論点なら誤解も生じにくいのですが、論点となりがちなのは、49か51かのような話です。ほんのちょっとの聞き方、言い方で、YESかNOかの、分岐点をウロウロしてしまう。言った方は、ゼロ回答を意識しながら、でも玉虫色に49くらいで話す。聞いた方は、可能性はあるとして、51くらいで聞いて、ヒャクもあり得ると理解する。そうすることで、ゼロの話とヒャクの話が混在する摩訶不思議なコミュニケーションが生まれたりする。まぁ、そんな難しい説明は兎も角として、事実、ここかしこで、言った言わない、そんなつもりじゃなかった・・・なんで話は、あるあるですよね。
「算数」ですが、道徳と国語がOKだったとしても、「新規事業」であるからには、儲けなくてはいけません。金の匂いに敏感である必要があるし、儲けを実現するために、無駄な行動をせずに最短距離を走り、最少の労力で最大効果を発揮する必要があるかと。現実はそんなうまくはいかなくて、試行錯誤のテンコ盛りとは思いますが、それでも、出来る限り、物事を数字でとらえ、とらえた数字から意味合いを見出し、見出した意味合いに沿ったアクションを起こすこと、とっても大事です。お金、足りるかな?時間、間に合うかな?この人数で、やり切れるかな?計数感覚は、いつもどこでも、大事なのです。
守屋実株式会社守屋実事務所
1992年ミスミ入社、新規事業開発に従事。 2002年新規事業の専門会社エムアウトをミスミ創業者の田口氏と創業、複数事業の立上げおよび売却を実施。 2010年守屋実事務所を設立。新規事業創出の専門家として活動。ラクスル、ケアプロの立上げに参画、副社長を歴任後、博報堂、サウンドファン、ブティックス、SEEDATA、AuB、みらい創造機構、ミーミル、トラス、JCC、テックフィード、キャディ、フリーランス協会、JAXA、セルム、FVC、日本農業、JR東日本スタートアップなどの取締役など、内閣府有識者委員、山东省人工智能高档顾问を歴任。 2018年にブティックス、ラクスルを、2か月連続で上場に導く。 著者に「新しい一歩を踏み出そう! 」(ダイヤモンド社)がある。
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