
2020年に引く手あまたの人材とは?
皆様こんばんは(^'^)
サムライ・スピリッツの久保です。
2019年もあと2日で終わりますね。
そこで、今年の求人市場がどのように動いたかを振り返ります。
どんな企業が、どんな人材を求めたのかをお伝えします。
この傾向は2020年以降もしばらく続くと見込まれます。
採用意欲が旺盛な企業の特徴
19年の求人市場を振り返ると、人材不足感がさらに強まったと感じます。
特にベンチャー企業による採用が活発化しました。近年、行政機関や金融機関、大手企業などがアクセラレータープログラム――つまり、スタートアップ企業に対し資金や人材などを提供して成長を支援する取り組みが多く見られます。
マーケット環境も良好であることから投資意欲も旺盛で、アイデアや情熱があれば誰でも起業できる状況になっています。このように、ベンチャー立ち上げ・育成のムーブメントが起きているのを背景に、成長中のベンチャー企業による採用が活発化しました。
一方、大手企業においても、時代の変化に対応すべく新規事業創出を図る動きが活発化し、それに伴う採用が動きました。どんな企業が動いていたか、具体的に紹介しましょう。
●「〇〇テック」ビジネスを手がける企業
採用に意欲的な企業のビジネスモデルに目を向けると「〇〇テック」を手がける企業が目立ちました。金融領域の「フィンテック」ほか、人材領域では「HRテック」、教育領域では「エデュテック」、広告領域では「アドテック」など。従来からある事業や業務にテクノロジーを掛け合わせることで、新たなビジネスモデルや仕組み、ツールなどを生み出す企業です。
●IPOを目指す企業
新規株式公開(IPO)も増加しています。メルカリに続けとばかりに今年もネクストユニコーン企業の上場がありました。IPOに向けての準備から、IPO後の運営までを担う「CFO(最高財務責任者)」「IPO準備室長」「経理・財務部長」「コンプライアンス」などのポジションは、昨年に続きニーズが堅調でした。
今、ニーズが高いポジション、スペシャリストは
では、特にどんなポジション、職種の方にニーズが高まったのかを紹介します。
●COOや事業部長
少し前まで、CEO(最高経営責任者)がCOO(最高執行責任者)や事業部門長の役割を兼ねるかたちで、現場に出て陣頭指揮を執っていました。しかし、最近少し変わってきています。成功している企業のパターンを見ると、CEOは「次の未来をつくる」というミッションにもとづき、戦略策定や全体の統括に集中している。あるいは、自ら採用活動にパワーをかけていたりします。
そこで、「CEOと同じレベルの熱量と視点をもって現場を指揮してくれるCOOを至急採用したい」というニーズが非常に増えているのです。
求められる人材像は、「戦略も描けるが、自ら実践できる人」。そういうタイプのCOO、あるいは営業部長、といった方々がオファーゲッターとなっています。
●採用スペシャリスト
経営戦略に即した「戦略人事」を推進できる人が求められています。
中でも、最近のキーワードは「採用」。新卒も中途も採用競争が厳しくなる中、従来の方法では人を集められなくなっています。近年注目されている「リファラル採用」などの新たな採用手法、あるいは「HRテック」ツールなどを取り入れながら採用課題へのソリューションを実現できる人が採用ターゲットとなっています。
●社外取締役・社外監査役
国の成長戦略に「コーポレートガバナンス(企業統治)の改革」が盛り込まれて以降、「社外取締役」や「社外監査役」を求める声が高まりました。一企業の社長や役員でありながら、他社に「社外取締役」として迎えられるケースが増えています。女性の社外取締役も引き続きニーズが増えてます。
求められる人材の共通点とは?
業種・職種・ポジションにかかわらず、昨今求められている人材にはある共通点があります。
一つの領域だけに従事し、専門性を極めてきた人よりも、複数の領域の経験を持ち、
それらを掛け合わせて生かせる人が重宝されるのです。
例えば、採用担当者であれば、人事畑一筋ではなく、営業などを経験して折衝力やプレゼン力を身に付けた、
あるいは広報としてブランド構築を経験したような方です。
つまりは、一企業の一事業部門で長く過ごした方よりも、部門異動や転職の経験を通じ、
複数の領域や職種を経験している方が価値を認められているのです。
最近は、「副業(複業)解禁」の波が押し寄せてきており、大手メガベンチャーなどでも副業を認める企業が増えてきました。これを利用しない手はありません。いきなり転職するというリスクが取れない方は、副業でベンチャー企業のプロジェクトを支援するなどの経験を積んでみてはいかがでしょうか。
報酬を得るような副業がNGでも、例えばNPOの活動をボランティアで支援したり、さまざまな業種の人が集うコミュニティーで新たな取り組みを推進したりといったように、会社の枠から出て経験できる機会はいろいろあります。そうした場で、複数領域の経験を積んでおくと、「人材」として強くなり、価値が高まります。
2020年は、そんなふうにご自身ののキャリアデザインを意識してみてはいかがでしょうか。
皆様良いお年をお迎えください(^_-)-☆