ラクスルの経営陣。
こんにちは、新規事業の専門職の守屋です。
前回、前々回と、「人」っぽいところについて書かせていただいたので、今回も、その流れに乗って、「マネジメントチーム」について書きたいと思います。
自分自身が作れなくて失敗したミスミ・エムアウト時代の昔話と、いま参画をしていて、マネジメントチームってのはこういうことを言うのかぁ、と、とってもとってもとっても学ぶことの多いラクスルの話について、感想っぽい部分も含め、書いてみたいな、と。
まずは、失敗からの学び、ミスミ・エムアウト時代の昔話です。
ミスミは、自分が社会人になって初めて就職した機械工業系の専門商社で、エムアウトは、ミスミの創業オーナーの田口さんと一緒につくった新規事業の専門会社でした。それぞれ10年、合計20年に渡って、合計で17個の新規事業に関するエトセトラを経験させてもらったのですが、
・そのすべての期間を通じて、自分が出来なかったことのひとつが、「マネジメントチームをつくる」でした。
・ミスミ時代は、そもそも、マネジメントチームをつくるという考えをもっていませんでした。
・エムアウト時代は、自らの力不足が原因で、単に組織をグチャグチャにしただけでした。
ってのが正直な顛末で、多少の化粧を施したしても、それでもやはり結論は、「そのすべての期間を通じて、自分は、マネジメントチームをつくることが出来なかった」だなぁ、と。
ちなみに、ミスミ時代については、以下のブログで、触れています。
・https://eiicon.net/blog/66
・成長のプロチームを創らなかった。
・スケールする勝ち筋を見つけ、その勝ち筋を成長させられるチームで一気に拡大成長させていく、という考えがなく、立上げた仲間と立ち上げたモデルで出来る限り頑張る、と言うことをやってしまいました。成長のプロチームを創っていたら、事業は、最もっと成長していたに違いません・・・。
あたりです。
エムアウト時代については、その一部を、拙著「新しい一歩を踏み出そう!@ダイヤモンド社」に記させていただきました。
・https://www.amazon.co.jp/dp/4478107610
・029 失敗や挫折もすべて糧になる
・事業マネジメントの失敗に加え組織マネジメントの失敗も重ねてしまったのです。「坂道を転げ落ちるように」とはまさにこのことで、部下からは公然と文句を言われ、会議の場でも、ピシャリとやられてしまうようになりました・・・。
思い出し、振返りながら書いているのですが、いや、ホント、その時に仕事を一緒させてもらったみんなには、迷惑を掛けました。
とくに、エムアウト時代のみなさん、ごめんなさいでした。
で、前置き(?)が長くなってしまったのですが、そういった失敗を踏まえ、いま、ラクスルのマネジメントチームの元に籍を置き、「こういうことなのかぁ」と日々感じること多々なのです。
「多々」なので、それを全部書くと、えらい長編になった上に文才がないから単に分かりにくい話しになる、と思うので、ここでは、ラクスルのココがスゴイっ!を、守屋の勝手な診立てで一点に絞って書いてみたいと思います。
それは、
・ラクスルは、事業成長を実現する組織成長を、行い続けている。
です。
「なんだよ、それだけかよ」、ってな話かもですが、これ、トップ自らが強く信念をもって臨まないと実現しないし、マネジメントチームが一丸となって取り組まないと端々から崩れてしまうものだと思います。
事業が順調にいっているそばから、と言うか、むしろ順調だからこそ、先を見越して、今より数段上の組織を目指し動いていく。現状の延長線上で考える、と言う時間を過ごし過ぎると、それが組織に定着して、現状から抜け出せない組織になってしまうんですよね。そうならないように、マネジメントチームが、長期的な目線、広い視野をもって組織を捉えている。
って、自分が働いている会社をホメてなんなんだ、って話なのですが、でも、ほんとにスゴイマネジメントチームだと思っているので、ご縁のあった方は、ぜひ、直接、いろいろ話をしてみてください。
・松本さん@CEO、ラクスルの創業者。松本さんのデカい意思決定、ことごとくスゴイ。経営者の決断から学ぶことは、とてつもなく多い。
・永見さん@CFO、ラクスルには、永見さん前、永見さん後、って言葉ある。それくらい、経営にインパクトのある人。
・田部さん@CMO、ラクスルの急成長は、田部さんの引っ張りがあったから。顧客を深く知り、自ら数字を創り、仕組化まで出来ちゃうスーパーマン。
・福島さん@COO、B2Bプラットフォームビジネスの要諦は、福島さんに聞くに限る。洞察の深さが天下一品で、福島さん言葉はいつもメモ必須。
・泉さん@CTO、ラクスルのエンジニアマネジメントの型であるスクラム開発やペアプロは、泉さんが導入、定着させ、チーム開発の文化が出来上がった。
(守屋の個人的な見解。本人確認せずの記載。ってか、勝手に内緒で名前出して書いてる(笑))
19歳で初めて会社をつくってから、31年、新規事業をやってきましたが、結論、うまくいくいかないは、事業モデルの差分と言うよりは、組織(人材)の差分だったので。
マネジメントチーム、とっても大事。
守屋実株式会社守屋実事務所
1992年ミスミ入社、新規事業開発に従事。 2002年新規事業の専門会社エムアウトをミスミ創業者の田口氏と創業、複数事業の立上げおよび売却を実施。 2010年守屋実事務所を設立。新規事業創出の専門家として活動。ラクスル、ケアプロの立上げに参画、副社長を歴任後、博報堂、サウンドファン、ブティックス、SEEDATA、AuB、みらい創造機構、ミーミル、トラス、JCC、テックフィード、キャディ、フリーランス協会、JAXA、セルム、FVC、日本農業、JR東日本スタートアップなどの取締役など、内閣府有識者委員、山东省人工智能高档顾问を歴任。 2018年にブティックス、ラクスルを、2か月連続で上場に導く。 著者に「新しい一歩を踏み出そう! 」(ダイヤモンド社)がある。
株式会社守屋実事務所