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新規事業・新商品アイデア企画に役立つフレームワーク~ポジショニングマップ設計のコツ~

新規事業・新商品アイデア企画に役立つフレームワーク~ポジショニングマップ設計のコツ~

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宮井 弘之

新規事業の事業計画書に限らず、マーケティングの企画書などでも、必ずといっていいほど見るのがポジショニングマップです。

ポジショニングマップとは、縦軸横軸があり、競合の会社や商品、サービスがマッピングされていて、自分たちの商品やサービスがどの軸で差別化できているのかを示した図です。

このポジショニングマップを作るのに苦労しているという方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、このポジショニングマップを簡単に作ることができるコツをお教えします。

まず、前提として知っておかなければいけないのが、新規事業、新サービス開発の場合と、新商品開発の場合ではポジショニングマップの作り方がまったく異なるということです。

SEEDATAの定義する新規事業と新商品開発の違いはこちらの記事でご確認ください(失敗しない新規事業部の立ち上げ方②新規事業と新商品・新サービス開発の違い【前編】


新規事業・新サービスのポジショニングマップの作り方

新規事業の場合、まだ既存の商品やモノのない市場だったりするため、一見異なる業界も含めて大きめで競合や他社をとらえてポジショニングマップを作る必要があります。

まず、自分たちがおこなおうとしている新規事業が、たとえば健康食品販売市場なのか、マーケティングリサーチ市場なのか、どの市場に属するのか分類する必要があります。ここで自分で勝手に市場を定義してしまうと、その説明に時間がかかってしまうため、誰もが知っているような市場の中でいうとどの市場に位置にするのかを決めるのが基本になります。

ところが、みんなが知っている市場に自分の会社をポツンと置くと、新規事業というより、すでにある業界の新商品・新サービスに見えてしまい、新しさに欠けるという問題が発生します。

これを解決するのが、2つの市場を用意して「2つの市場の重なり合っている市場」をとる方法です。自分のいきたい事業に近しい市場を2つ決めて、その2つの市場はみんなが知っているものにするのが初心者が市場を定義する際の基本になります。

そうすることで、「AでもないしBでもない」という新しさがあるように見えます。

次に「Aにおける競合」「Bにおける競合」のイメージを、できれば合計10前後マップに載せます。配置するのは縦横どちらでも構いませんが、たとえば横軸をA市場、縦軸をB市場とします。

よく企画書を書くときに「ポジショニングマップの横と縦は直交するように作りなさい」と言われますが、直交するふたつの軸を考えることを難しいと感じる人が多いようです。

たとえば、横軸は「強い」「弱い」、縦軸は「固い」「柔らかい」という軸を作ったとします。このとき、強い=堅くなるような商品の場合、これは直交しておらず、わざわざ2軸作っている意味がなくなってしまいます。この場合「強い」「弱い」と「固い」「柔らかい」は結局同じになってしまうため、1軸で良いという話になります。逆に1軸であればなんらか思い浮かぶのではないでしょうか?なので、まずはA市場で「強い」「弱い」で10個くらい考えましょう。

一方B市場では、たとえば「楽しい」「悲しい」など感情的な面を用いて軸を作ります。このA市場の軸とB市場の軸を横と縦に重ねると、直交するポジショニングマップを作ることが可能です。

つまり、

①行きたい市場を2つ設定してそこの重なりを市場とする

②それぞれの市場に対する自社の差別化ポイントを見つけてそれぞれ1軸を作り、出した競合をマッピングする

これが新規事業の際のポジショニングマップ作りのポイントです。そうすると「AとBを足して○○千億円の市場に、これこれこういう差別化ポイントで参入します」といいやすくなるわけです。

新規事業の場合は大きく市場をとらなければいけないので、A市場+B市場にすることをオススメします。

本記事で紹介した内容は弊社blogでも詳しく解説していますが、発売中の『CORPORATE STARTUP BIBLE』でさらに詳細に解説しています。新規事業推進でお悩みの担当者さまはぜひお手にとっていただければ幸いです。

語り:宮井 弘之。SEEDATA代表。

構成・文:松尾里美。SEEDATAエディター。

宮井 弘之株式会社SEEDATA

2002年、博報堂に新卒入社。情報システム部門に配属後、博報堂ブランドイノベーションデザイン局へ。新商品・新サービス・新事業の開発支援に携わり、2015年に社内ベンチャーであるSEEDATAを創業。   【株式会社SEEDATAについて】 2015年に博報堂DYグループ内に設立され、300を超えるプロジェクトでオリジナルの知見とネットワークを企業に展開。 “先進的な生活者群(=トライブ)の行動や発言に、隠された心理や価値観を発見することで、5年先の生活者ニーズを明らかにすること”を、ミッションに掲げる。主に「インテリジェンス事業」と「インキュベーション事業」の2つのアプローチで、クライアント企業のイノベーション支援を手がけている。

株式会社SEEDATA

代表取締役CEO

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  • 森 雅俊

    森 雅俊

    • 株式会社データサービス
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