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オープンイノベーションとは?意味や定義などオープンイノベーションプラットフォームeiiconが解説

オープンイノベーションとは?意味や定義などオープンイノベーションプラットフォームeiiconが解説

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企業の成長戦略の手段としてオープンイノベーションを採用する企業が2015年以降、急速に増えています。ビジネスを加速させるエンジンは「競争」から共に事業を創るという意味の「共創」に移り変わりつつあります。

現在、日本においてオープンイノベーションは一種のブームとなり、「オープンイノベーション」という言葉もバズワード化しています。ですから、本来的な意味で「オープンイノベーション」について知るためには語源や歴史、背景などを理解することが近道です。

オープンイノベーションプラットフォーム「eiicon(エイコン)」では、8000社以上の企業に登録いただき、10000件を超える企業同士の繋がりを創出しています。

オープンイノベーションが発祥したのはアメリカですが、近年では日本でも浸透しソフトバンクグループや富士通など、大手企業もオープンイノベーションを積極的に取り入れているのです。成功事例の詳細は後述します。

数多くの共創を支援したeiiconが考えるオープンイノベーションの意味や定義、類似の言葉との違いなどを解説していきます。

オープンイノベーションとは?定義、意味、語源について

オープンイノベーションとは「イノベーション」を起こすための方法の一つです。

オープンイノベーションは様々なメディアで多種多様な取り上げられ方をしており、言葉は聞いたことがあっても、オープンイノベーションとは何かを端的に説明できない人も多いのではないでしょうか。

そのため、本記事では日本におけるオープンイノベーションの定義や、意味・語源について解説します。

【定義】社内外でイノベーション効率を最大化すること

オープンイノベーションについて内閣府は2010年に以下のように定義しています。

オープン・イノベーションとは、(必要により失敗を内生化するエクイティ・ファイナンスと外部のベンチャー企業群も活用し、)自社内外のイノベーション要素を最適に組み合わせる(mix & match)ことで新規技術開発に伴う不確実性を最小化しつつ新たに必要となる技術開発を加速し、最先端の進化を柔軟に取り込みつつ、製品開発までに要する時間(Time to market)を最大限節約して最短時間で最大の成果を得ると同時に、自社の持つ未利用資源を積極的に外部に切り出し、全体のイノベーション効率を最大化する手法。

(出典「オープン・イノベーション」を再定義する ~モジュール化時代の日本凋落の真因~   内閣府 科学技術基本政策担当 より抜粋)

つまりオープンイノベーションとは自社内外のイノベーション要素を組み合わせて、イノベーションを起こすまでの過程を効率化するとともに、イノベーションのインパクトを最大化することだと定義されています。

【意味】企業同士で新たな価値を創造すること

定義は前述のとおりですが、オープンイノベーションとは何か、をさらに端的に表すと、「自社以外のパートナーと連携し、共に新たな価値を創出すること」です。

そうはいっても、かなり広い意味を持つ言葉なので、角度を変えて説明してみましょう。

オープンイノベーションの反意語はクローズドイノベーションであると考えられますが、これは「自社のリソースで自社内に閉じた取り組み・開発によってイノベーションを起こす」という意味になります。

自前でイノベーションを起こすことはこれまで日本企業が得意としてきた分野ですが、昨今の技術の発展やITツールの進化により、スピード・インパクト・工数などの点において、自前のリソースに限定し進めることが得策ではない場合も出てきていると言えるでしょう。

このような背景から、自社の強みと外部のリソースや知識を掛け合わせることで効率よくイノベーションを起こすことをオープンイノベーションと定義できます。

ここで注意したいのは、新しい技術を単純に買い入れて技術開発する手法はオープンイノベーションとは呼べないということです。買い入れてしまえば、それはインハウスでの技術開発ですから、クローズドとなりますし、同様に製品の受発注も今あるものを活用しているに過ぎず、新たな価値を生み出す「オープンイノベーション」とは呼べません。

【起源・語源】ヘンリー・チェスブロウ氏が提唱

次に、オープンイノベーションの起源と語源についてさかのぼってみます。

はじめてオープンイノベーションという言葉を用いたのはハーバード・ビジネス・スクールやカリフォルニア大学バークレー校で教授を務めたヘンリー・チェスブロウ氏です。

チェスブロウ氏は2003年に著書「OPEN INNOVATION―ハーバード流イノベーション戦略のすべて (Harvard business school press)」でイノベーションはクローズドからオープンへ変化するべきであるとして、オープンイノベーションという概念を提唱しました。

1980年代以前までは、イノベーションは既存製品をアップデートして既存市場に対してインパクトを与えるスタイルが一般的でした。このイノベーションのスタイルを「リニアモデル」や「リニアイノベーション」などと呼びます。

大企業の研究所で新たな技術を発見し、その技術を基にして事業部で製品開発が行われるのがリニアイノベーションの流れです。このモデルは1980年代以前の欧米で主流となっていました。

しかし、1980年代以降、東アジアが技術を磨き欧米の競争相手として台頭したことで潮流が変わります。この流れを受けて欧米ではふたつの制度の転換が起こります。ひとつは知的財産権の保護強化、もうひとつが独占禁止法の緩和です。

制度の転換が功を奏して、欧米では企業が共同で技術開発を推進できる土壌ができたと言えるでしょう。

それ以降、社外リソースや知識を取り入れてイノベーションを起こすことがオープンイノベーションと呼ばれるようになります。

オープンイノベーションと類似する言葉との違いとは

ここまでオープンイノベーションの意味や定義について解説してきました。しかし、私達の知っている言葉でオープンイノベーションと意味が似ているものがいくつかあります。

ビジネスシーンではこれらの言葉を正確に使い分ける必要性があり、混同したまま使うことは時に大きな誤解やトラブルの種となります。混同されがちな類似語との差異を知っておきましょう。

オープンイノベーションと外注との違い

オープンイノベーションは社外のリソースや知識をかけ合わせて新たな価値を創り出すことだと前述しました。また、注意したい点として「製品の受発注」も「オープンイノベーション」とは呼べないとお伝えしました。

しかし、その定義を、そのまま解釈すると「外注とどう違うのか?」と思うかもしれません。

例えば、企業がホームページを作成する際にWEBの制作会社に開発を外注することがあるとします。確かに、制作会社はWEB制作を得意とするスペシャリストではあるのですが、この場合両者がイノベーション要素のある新しい価値を共に創造しているかと言えば、そうとは言えません。

ホームページを外注するケースでは、発注側の企業にはすでに「作りたいもの」のアウトプットは固まっているため、発注側と受注側は一方通行の関係になります。一方で、オープンイノベーションは企業同士が共同で知識を交換しあいながら価値創造をするもので高い「双方向性」があります。

言い換えれば、オープンイノベーションにおいては両社が対等であり、どちらかが上の主従関係にはならないということです。

オープンイノベーションにおいて金銭の授受が発生する場合、その金銭はいずれかの企業の「強み」として提供されたものであり、「発注」とは全く異なることを頭に留めておく必要があります。

オープンイノベーションと共同研究との違い

オープンイノベーションという言葉が「共同研究」と同じ意味で使われることもままあります。間違ってはいないのですが、厳密に言えば違います。

「共同研究」とは「共同で研究する」ことであり、中には予算の関係から止む無く共同で研究するケースや、そもそも違う目的を持つものの、ある一定の利害が一致し区切られた一定期間のみ共に研究するケースなども含みます。

確かに、オープンイノベーションを推進する過程で、ある目的に沿い自社の研究リソースとは別に外部の研究リソースを組み合わせ、双方向的に共同研究をするケースは多くあり、オープンイノベーションを実施するための数ある工程のなかのひとつではあります。しかしながら、同義ではないと言えるでしょう。

また、イノベーションは「技術革新」と訳されることが通説でしたが、「イノベーション=技術革新」という考え方は現在、少し古い訳し方だと言われています。

日本におけるイノベーションの起源をたどってみると、1958年の「経済白書」でイノベーションが「技術革新」と翻訳されていることがわかります。

現在では当時よりも理解が進んで、イノベーションは技術だけに限らず「革新」全般を表現する言葉として使われています。

オープンイノベーションの成功事例

オープンイノベーションはアメリカで発祥・普及した概念ではありますが、近年では日本でも成功事例が出てきています。

オープンイノベーションはその性質上、ビジネスインパクトをもたらすには一定の年月が必要ですが、eiiconではそのシーズとなりうる多くの事例を取材し続けてきました。

オープンイノベーションにおける成功とは、これもまた定義が多く存在するものですが、オープンイノベーションを方法・手段だとして捉えた際その方法を用いて実現したい目的ごとに「成功」の定義があってよいと我々は考えています。

今回は、オープンイノベーションという手法が功を奏しているという点において成功と言える事例をいくつかご紹介します。

ソフトバンクグループでサブスクリプションサービス事業を展開するビューンと、パワーサラダ専門店「HIGH FIVE SALAD」を運営するハイファイブはeiiconを介して出会い、サラダのサブスクリプションサービス「Sub.」をローンチしています。

ビューン×ハイファイブの成功事例

ハイファイブのCEO水野裕嗣氏は、健康志向の人に対して、サラダのサブスクリプションサービスは相性良いと考えていましたが、自社で新規サービスを展開するのではなく、サブスクリプションを得意とするビューンとのコラボレーションを選びました。

その結果、Sub.のサービスローンチから1ヶ月で7ブランド22店舗でのサービス導入を成功させています。さらに、利用者のアクティブ率は高まり、解約率も低下するなど、好調なスタートを切っています。

関連記事:ビューン×ハイファイブサラダ | 店舗向けサブスクサービスを共創、トラディショナルな業界に風穴をあける

富士通×アジラの成功事例

富士通株式会社と、AIサービスとAIソリューションを展開するアジラはeiiconを介して出会い、高齢者の見守りサービスを共創しました。

アジラと富士通の共創は、技術マッチング<ビジョンの共感と言えるでしょう。

帰宅困難の課題を本気で解決したいという思いが、2社を結びつけました。

両者はこう語ります。

アジラ 木村氏:当社はAIの技術を持っており、この技術で高齢社会の課題を解決したいという思いを持っていました。そうした思いをアクセラレータプログラムでプレゼンさせてもらったところ、黒瀬さんからお声がけいただいたのです。

富士通 黒瀬氏:私は帰宅困難の課題解決について3年ほど取り組んでいますが、なかなかビジネスとして成立させられませんでした。しかし、今回アジラさんにビジョンを共感していただき、一緒にやりましょうという言葉をもらえた。これまで良いビジョンだ、と言われることは多々ありましたが、一緒にやりましょうと言ってくれたのは、アジラさんが初めてです。

関連記事: ICTを活用した帰宅困難者の見守りサービスで高齢化社会の課題解決へ

コーセー×MDRの成功事例

研究開発技術とカウンセリングのノウハウを活かした高付加価値化粧品のブランドビジネスに強みを持つコーセーと、量子コンピュータ開発に強みを持つ株式会社MDRとの共創チームが提案した「きれいCAD構想(CAD;Computer−Aided Design)」は、現在プランの実用化に向けて邁進しています。

量子コンピュータとは非常に簡単に言うと量子力学的原理を用いた新しいコンピュータの概念で、この量子コンピュータ開発のプロフェッショナルと、コーセーのノウハウを掛け合わ去ることによって実現が見えているのは「思考の可視化」です。

コーセーの執行役員 研究所所長である林氏は「うまくいけば、現在のものづくりの体制をガラリと変えることになると思う。」と語っています。

関連記事:コーセー共創プロジェクトの裏側 「量子コンピュータ×化粧品で、業界のものづくりに変革をもたらす」

オープンイノベーションは戦略のための手段

オープンイノベーションはブームになりつつありますが、あくまでも企業の成長戦略における手段のひとつです。

インターネットやSNSがブームになった際にも、目的が不明確なままで取り入れようとする企業が散見されました。もちろん、インターネットやSNSを導入したからといって企業が成長するわけではありません。

オープンイノベーションにも同じことが言えます。「目的と手段の取り違え」を起こさないためにも、オープンイノベーションという方法を導入するか否かを検討する際には「実現したいこと」・ミッションを見つめ直したうえで、戦略上オープンイノベーションが必要かどうかを判断するべきです。

これまで、大企業の新規事業担当者やスタートアップ経営者にとって、オープンイノベーションを実践するためには社外にパートナーを探すことができるような広い人脈が必要とされてきました。ブレイクスルーのアイデアがあったとしても、それを実現できるパートナーと繋がることができなければプロダクトは誕生しません。

ですが、IT・インターネットの発達によって人と人、企業と企業が出会うことは容易になってきています。手前味噌になりますが、まさにeiiconが提供するのはオープンイノベーションの民主化です。企業の成長のための「次の一手」を模索しているならば、eiiconで未来のオープンイノベーションパートナーを探してみてはどうでしょうか。

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